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12月になったとあらば。

2014.12.5

ついこの間迎えたはずの2014年が、あっという間に終わろうとしている。
涼しくなったと思ったらもう12月、
今年もクリスマスカードを贈る季節がやってきた。
クリスマスカードとは、日本でいう年賀状のようなもので、年に一度のご挨拶である。
そしてショートピースが年イチ行事として力を入れているもののひとつでもある。

ショートピースのクリスマスカードは、「NYの街角を切り取った1枚の写真」
と、決まっている。決まっているのである。
しかも、一貫してこだわっていることがある。NO Photoshop!。
Photoshopに喧嘩を売るつもりはないけれど、
ひとつひとつ細部まで、ぜーーんぶ実物!フェイクなし!!という思いを胸に、
試行錯誤して写真を撮るのである。

2013XmasN7 IMG_4433
2013年

2013年。FUNの3文字がプカプカ浮いている。
でっかい文字が今にも飛んできそう、
「やっぱり楽しくなくっちゃ!」という感じだろうか。
撮影秘話、というほどではないが、実はこのでっかいヘリウムの風船、
真冬の外気の冷たさでしぼんでしまい、風に吹かれ放題の暴れまくり、
ガチで飛んでいきそうだったのである。何枚も何枚も撮って、この一枚。
Broadway & W26stの街角には、
SPFの標識があるのがわかるだろうか。
この背景にあるビルディング、我らがオフィスなのでありました。

image2 P1000941
2012年

さかのぼって2012年は、寒い冬空の下でアイススケートを楽しむ群衆の上に、
『WARM』、『暖かくしてね』、という決まり文句である。
スチロール製なのに、この4文字がめちゃくちゃ重いのである。
真冬のセントラルパークでの撮影なんて、めちゃくちゃ寒いのである。
必死に腕を伸ばした甲斐もあって高らかに空を飛ぶハト!、、、に、見えるだろうか。

毎年構想1か月、絵コンテからはじまりプロップ集め&制作、
「なんでこんなの思いついたか、、、」と思う事がないわけでもない。
実際着手すると思いがけない苦労があったりもするが、
寒くても難しくても、モノづくりはやっぱり楽しい。
撮影になればテンションも上がる。

さて、12月を迎えた街は、ホリデーシーズン一色で寒いのになんだか暖かい。
今年はああしてこうしよう。ぜひ楽しみにしていて下さい。

SPFfrontA6
2011年
NY(アップル)から、Peaceを願う

Yuki Habu / 羽生 有希

技術コーディネート、音声
あだ名: ぶーきち
特技: ハンダ付け
好きな動物: パンダ
好きな野菜: ハンダマ

シルク・ドゥ・ソレイユ取材

2010.11.11

11世界有数のサーカス団として知られるシルク・ドゥ・ソレイユ。大掛かりでダイナミックなサーカスは、毎年日本でもツアーを行っている。宝箱を意味するサンスクリット語の“KOZA”からインスパイアされ創られた『KOOZA』もそのひとつ。今年2月からの日本公演に向けて、カナダでツアー中の『KOOZA』の取材に行ってきた。サーカスといえば「移動式テント」。移動式というからには簡易的なものを想像すると大間違いで、シルクのテントは非常に頑丈にできている。それもそのはず、頑丈にできていないと成り立たない舞台装置と、それを最大限に生かしたパフォーマンスが目白押しだからだ。高速で回る巨大な車輪の中でアーティストが飛び跳ねたり、ブランコで空中を舞ったり、地上7mでの命綱なしの綱渡りが次々と繰り広げられる。
22そしてそれを支えるのが、裏方の技術陣である。重たそうな道具を大量に腰からぶらさげて作業する彼らは、本番前もセットのメンテナンスに余念がない。アーティストが滑らないように器具を磨き、ねじひとつまで、しっかりと締める。本番中、真っ黒な服に身を包み小さな懐中電灯ひとつで走る姿はアーティストと同じくらいかっこいい。『KOOZA』の取材で気づいたのは、どのパフォーマンスもアーティストと技術陣のあうんの呼吸が肝だという事だ。
器具の重さなどの微調整にはじまり、本番中のセットチェンジ、更にはパフォーマンス中のロープを吊り上げるタイミングまで、アーティストと共にショーを創り上げている。実際、本番中の暗い照明の中でもアイコンタクトをかかさなかったり、出番直後の舞台裏で今日の出来を確認しあったりするようで、そこから生まれる信頼関係は強い。そんな裏方の仕事を考えながら鑑賞すると、また一味もふた味も違った見方になって面白い。そんな息つく間もないアクロバティックなシルク・ドゥ・ソレイユのショーなら、『KOOZA』でなくても一度は見たいものであるが、実は昨年、シルク・ドゥ・ソレイユは満を持してNYブロードウェイに進出しようと、『BananaShpeel』というショーを発表、常設公演としてブロードウェイデビューを飾った。
31制作費は15億円を超えたが結果は、「惨敗」。数々の演劇・ミュージカルで目の肥えたニューヨーカーからの酷評を受け、早々と終了を余儀なくされてしまった。ブロードウェイでサーカスは変り種で人気が出るのかと思ったら、そうでもなかったようだ。
現在はあのマイケル・ジャクソンを主題にしたショーや、ラスベガスでのビートルズやエルビス・プレスリーの常設公演もあるようだが、そこはやはりサーカス、世界各国を旅するシルク・ドゥ・ソレイユの「移動式テント」が近くに来たら、足を運んでみる価値はありそうだ。(11/11/2010)

Yuki Habu / 羽生 有希

技術コーディネート、音声
あだ名: ぶーきち
特技: ハンダ付け
好きな動物: パンダ
好きな野菜: ハンダマ