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社員食堂とホワイトボード。

2015.5.10

シリコンバレー。

サンフランシスコ南部に位置し、Google、Apple、Facebookなど、世界に名だたるインターネットやIT企業が集中するエリア。ここに取材に行った。

大企業から新興企業まで、シリコンバレーのメディア企業のオフィスは自由で開放的なオフィスが多い。Google本社の約19万平米の広大な敷地Googleplexには、AndroidのマスコットBugdroidの形をした建物から、映画にも出てきたGoogleカラーの自転車もある。これに乗ってスタッフが移動している。

March1 March2

 

シリコンバレーに限らないが、最近のメディア企業のオフィスでよく見かけるのが、充実した社員食堂。オシャレなカフェのようなスペースに飲み物が陳列され、スナックも充実。無料で好きな時に選べる。ランチもサラダからパスタまで様々なメニューが並び、週に数回、社員用にケータリングが来るオフィスから、毎日ランチが無料で社員に用意されるオフィスもある。スタッフも食堂が気に入っているのか、撮影前にオフィスを案内してもらう時、必ずというほど食堂を案内してくれる。

 

そしてもうひとつ、これらのオフィスでよく見かけるのが、ホワイトボード。水性の専用マーカーで字を書く白い板、刑事ドラマの捜査本部などでよく見る、あのホワイトボードである。

例えば、動画配信で世界に5700万人以上の会員を有するネットフリックス社。従来のDVDレンタル事業に加え、独自のアルゴリズムを用いたオリジナルコンテンツの制作を開始し、「ハウス・オブ・カーズ」などの代表作品はエミー賞を獲得している。このネットフリックスの本社もシリコンバレーにある。どんな高層ビルに本社を構えているのかと思えば、褐色の壁で統一された、まるでリゾート地のようなオフィスである。

March3

そしてここでもよく見かけるのが、ホワイトボード。

部署を分けるつい立てもホワイトボード。階段の踊り場にも大きなホワイトボード。さらに、壁一面が全てホワイトボードの部屋もある。スタッフに聞いたところ、ネットフリックスでは会議で資料を配ることはないという。資料は事前にメールで送られ全員がすでに資料を読んだ状態で会議に臨むという。会議では新たに出た話題やアイデアをホワイトボードにどんどん書いて共有する。確かにネットフリックスのホワイトボードには、不可解な数字から図式に加え、ただのお絵描きのようなものまで色々書いてある。

March4.2 March5.2

最近躍進を続ける新興メディアたち。充実した胃袋とホワイトボードから出たアイデアが、新たなメディアの形を作ることもあるのかもしれない。

 

Sayaka Yoshida / 吉田 さや香

演出、ディレクター、中継制作/EVS
好きなもの:花火と雪ときゅうり。
好きなこと:ものづくり。紙、布、ガラス、粘土、花、映像…。素材は何でも。
似てるもの:ペンギンと小籠包。